嗚呼!なかなか遅々として進まないコンピューターでの手稿譜書き写し、全286ぺーじ。。。
とあるイタリア作曲家の17世紀の手稿譜です。わりと読みやすいのですが、通奏低音が凄い適当な書き方をしてあって、少し考えないとわからなかったりします。
手稿譜の書き写しは、集中して区切りのいいところまでやらないと、また後で同じところを見直したりするはめになり、時間の無駄なので、長期一人で部屋にこもって仕事をしたいのですが…中々、長時間一人にしてはもらえません。

先は長そうだなー。ふー。
その原因の大元は、もちろんピッコリーナさん。
私がコンピューターに向かうと、「ママ〜、ふー、ふー。」と身振り付で呼びに来ます。
「ふー、ふー。」とはシャボン玉のこと。
ピッコリーナさん、今、シャボン玉に首っ丈なのです。
朝起きると(5時半…タスケテ!)、毎食後に、おやつの後も、お昼寝の後も、機嫌が悪い時、楽しい時、眠い時、そして何がしたいのかわからない時、お家のベランダで、お庭で、公園で、はたまた移動中の車の中でも、「ママ〜、ふー、ふー。」
あまりにも熱心に頼まれると、ついつい、根負けして一緒にシャボン玉。
ママは「フー。」とため息です。

真剣です。

すごいね〜、いっぱいできたね〜!

お空に消えちゃったね。

どこへ飛んでいくのかな?
ところが、一緒に始めてみると…楽しくて時を忘れてしまうのです!
透明な七色に光るシャボンの膜に、ふーっと優しく息を吹きかけると、ふわ、ふわっと生まれるシャボンの玉…。
風にゆられてゆらゆら空へのぼっていったり、まるで私達を見つめるように空中に漂っていたり、突然消えてしまったり…。
二人で生まれてくるシャボン玉を指でつついてみたり、漂うシャボン玉を一緒に追いかけたり、消えてしまったシャボン玉の影を追うべく空を見つめてみたり。
私はシャボン玉をしていると歌っているような気分になります。
歌う時のような息づかいでシャボンの膜に息を吹きかけると、とてもきれいな沢山のシャボン玉ができるんですよ。
そして、このシャボンの液に息を吹きかける動作が、いつまでも、いつまでも続けてできるような錯覚に陥るのです。
私もどうやらシャボン玉の魅力に取り付かれてしまったようです。