春は出会いと別れの季節。
春の力強い芽吹きとと共にやってくる出会いはわくわくどきどき、とても楽しいですが、素敵な季節と共にやってくる別れは本当に切ないですね。
友人の音楽学者が子供のようにかわいがっていた、スズメのミッコミッコがこの世を去りました。
憔悴しきった声で電話をかけてきた友人。側にいたらぎゅっと抱きしめてあげたいのにな、とローマとフェッラーラの距離がもどかしかったです。
ミッコミッコは巣から落っこちていたところを友人に助けられ、“手のりスズメ”となりました。
お茶目なスズメで、マーラーの音楽をが大好きでした。
友人のお宅へ遊びにいった際、音楽を聞きながら歌っているミッコミッコを見た時は、野生のスズメがここまで人になついて、音楽を一緒に鑑賞するまでに至ったなんて!と驚くと共に、友人のミッコミッコへの愛情をひしひしと感じました。そういえば、ルッツァスコ・ルッツァスキのマドリガーレも好きだったなぁ。コンサートの練習を友人宅で行った時、一緒になって歌っていたのを思い出します。演奏がうまく行っていない時は一緒に歌ってくれないので、ミッコミッコが演奏の完成度をジャッジしていました(笑)
友人がチェンバロを弾くと、チェンバロの縁にちょこんとつかまって、一緒になって歌っていたっけ。宙返りが大好きで、しっぽがすり切れるまで宙返りを繰り返していたり。本当に愛嬌たっぷりのスズメちゃんでした。

友人の肩でくつろぐミッコミッコ
友人は旅をする時も、いつもミッコミッコをお供にしており、着用する衣服も、スズメの嫌いな赤い服を避けていました。
一緒に音楽を一杯聴いて、一緒に楽しい時、悲しい時を共に過ごした、家族の一員がいなくなってしまう悲しみは、本当に言い表せませんね。
バイバイ、ミッコミッコ。空で自由に羽ばたき続けてくださいね。
友人が早く元気になってくれることを祈りつつ。。。