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フェッラーラ、地震のその後2
地震から3日目を迎えたフェッラーラです。今日も学校機関は閉鎖、美術館、図書館も閉鎖、勿論歴史的建造物、教会、お城も進入禁止です。
何事も問題なければ学校は今日から開校予定でしたが、多分、開校は水曜日くらいに延期される見込みだそうです。

フェラーラの街を歩いていると、人々が、今回の地震でどのように恐怖を味わったか、を声高に話している様子が多々見受けられます。しかし、何はともあれ、フェッラーラは比較的に落ちるいているようです。

本震からまだ続いている余震ですが、フェッラーラではほとんど感じられないようになりました。しかし、震源地付近のフィナーレエミリアでは、まだまだ震度3、4規模の予震が続いており、建築物への被害も広がっており、車,避難所での生活を余儀なくされている人が多数です。

専門家の見解によれば、まだまだ余震は続く模様で、本震に勝る程の余震も有り得る、とのことですので、十分に注意をしていきたいと思います。

私も、今日は劇場で打ち合わせの予定だったのですが、延期になりました。
一緒に打ち合わせに参加する予定だった、友人マッシモは、約1000年頃に建築された教会の一部だった、国から指定された歴史的建造物が住居です。
彼の家は、庭から住居部分に続く、階段の屋根が破損してしまったそうです。
破損した、といっても1000年前に建築された木の梁部分ではなく、その上に塗られた新しい、天井部分が崩れ落ちた、とのこと。
家の骨格自体は、大変太い木でできているために、ある意味、地震の揺れに強いそうです。

しかし、問題は彼の住居が、国から指定されている歴史的建造物、だということです。
このような建築物に住んでいる場合、自分たちの判断で勝手に修理を始めることはできません。
専門の建築家が調査に入り、専門機関から、修復の指示を受けるまで待たなければいけません。
しかし、ここはイタリア、時間がかかることは必須です。
まだ余震が続く中、友人の不安は募るいっぽうです。

さらに、先週の木曜日、政府は今現在、イタリアを襲っている経済不況への一対策として、今まで、個人の所有になっている、国から指定された歴史的建造物に対して、修復の際に必要な資金の一部を補助していたのですが、今後一切、個人所有の歴史的建造物についての補助を打ち切る、という新しい法律を決定をし、個人所有者にたいして、各々に保険に入るよう勧告をしたばかりだったのです。

その直後に起こったこの地震…。今のところ、法律の決定から90日間は、保険に入る猶予期間として、特例を認める、などと言われていますが、いったいどこに書類を提出するかどうかが、ネットで検索しても(勿論、記されている緊急の電話番号はいつかけても話し中)いまいちはっきりせず、彼は、誰と話せばいいか途方に暮れていた際、偶然訪れたバールでコーヒーを飲んでいた、歴史的建造物専門の建築家の方から入手したそうです。

今回地震の起こった地域は、特に中世、ルネサンス時代の歴史的モニュメントが多い地域で、友人マッシモのような建築物に住んでいる人も多数です。今後の対策がどのように迅速に行われるか、待たれるところです。


フェッラーラ、地震のその後2_a0169172_21573935.jpg
             崩れてしまったお城の一部(向かって右の上部)

フェッラーラ、地震のその後2_a0169172_21584940.jpg
                壁に入った亀裂が無いか点検中。
by concordanze | 2012-05-22 22:08 | Vita quotidiana 生活

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