日本での悲劇的な地震の様相が刻々と深刻化していく中、行われた今回のコンサート。
日本の皆様も本当に不安な日々をお過ごしのことでしょう。
私も毎日、インターネットで日本のニュースをチェックしては、落ち着かない日々を送っています。
ボローニャのサンタ・チェチーリア・オラトリオではコンサートの前に、パードレ・ドメニコが日本人被災者、そして日本人へ向けての哀悼を述べてくださいました。

シルヴィア、サンティーナ、私、彌勒忠史さん

そしてエリオとアンアも加わって。
フェッラーラのサンタ・フランチェスカ・ロマーナ教会においても、大勢の方がコンサート後に、「私達は日本人のそばにいるから、がんばって。」と目に涙を溜めながら声をかけてくださり、本当に涙がでました。

私のイタリア人の友人の一人は地震の前日まで仙台に滞在しており、今は無事にフェッラーラへ戻っていますが、人ごとに思えない様子で、地理学者の友人と共に、日本での復旧活動に名乗りを上げる決意をした、と連絡をくれました。
今、なんといっても注目されているのは福島の原子力発電所の今後です。
世界中の人が日本の行方を見守っています。
私は今回、この日本の安全で快適な生活の恩恵が、日本全国にある原子力発電によるものだったのだ、というのを今更ながら再認識し、とても複雑な心境になりました。
今後、どのようにエネルギーを消費していくのか、消費の最大限を引き上げるだけではなく、少ない中でも満足できる方向で模索していくことは、一人一人が意識を持って考えていくべきことだろうと思います。
今はとにかく、一時も休まず懸命な作業を続けてくださっている技術者の方々を信じて、私達の愛する国、日本が更なる悲劇を生むこと無く、復興に向けて進んでいけることを祈るばかりです。