人気ブログランキング | 話題のタグを見る
Espresso!えすぷれっそ!!
concordanz.exblog.jp
ブログトップ
変・化
昨日はなかなかハードな1日でした。
日常生活の油断していた部分から総攻撃を受けるやら、
良くない結果がこのアッパーを受けた状態で届いたり、
と、かなりいい具合に精神ダメージを受けたのでありました。
さては満月のなせる技なのかしら?ワォーーーン!

ああぁこういう日ってあるんですよね、全てが反自分、のように思える日。
でもこういう日の後は必ず何かが変わるから、きっと何かを変えなきゃいけない時期なんだな、と怒ったり、騒いだり、反省しながら前進!

と気を取り直して夜はとある社会団体へ招かれて演奏をしてきました。

イタリアの政治は今大変な局面を迎えています。いざという時に、一市民としてどのような判断が出来るのか、どのように政治に参加できるのか、テレビ、新聞のニュースだけからの情報ではなく、自分たちの知らないことを専門家を招いて勉強しましょう、という趣旨で存在するgentedisinistora(ジェンテ ディ シニストラ)。ジェンテ・ディ・シニストラをそのまま訳せば左翼の人、という意味ですが、政治的左翼団体というわけではありません。エミリア・ロマーニャは歴史的にも労働組合、シンジケート等の活動が活発な地域で、社会主義的な思想をもった多くの市民団体が活発な活動を展開しています。

今日はこのジェンテ・ディ・シニストラに招かれて、ジャンルーカのギターとの演奏でした。このグループを運営しているのは弁護士、教師、図書館員、精神科医、自由業と様々な分野の人達で、自分たちの得意分野をそれぞれ探求し、それを参加者と共有する、という形で運営されています。例えば弁護士の人は法律についての勉強会を開いたり、教師の人は同僚等から集めた資料をもとに今の学校教育をみんなにレポートしたり、そして彼らのネットワークからそれぞれ専門分野の人を招いて講義をしてもらい、みんなで一緒にディスカッションをする場を作ったり、他の社会団体と意見を交換する場を設けたり、といった具合です。

次回の勉強会は4月に"beni comuni"について、パオロ・カッチャーリ氏を招いて行われるそうです。カッチャーリ氏は活発に政治活動をしており、最近、"beni comuni"についての本を出版しました。元ヴェネツィア市長の兄弟としても知られている人物です。
"beni comuniベーニ・コムーニ"とは、水、土地、病院、劇場など皆で分かち合うべきもののことです。最近、水道水は半民間になる、劇場は財団法人になる、等、フェッラーラでもベーニ・コムーニの私物化が進んでおり、多くの市民の関心ごととなっているのです。

専門分野の人を呼んで講義をしてもらうには資金が必要です。中には快く無料で専門知識を披露してくださる方々もいらっしゃいますが、やはり、それに甘えるわけにも行きません。
そこで今回はそういった活動資金を集めるために催された、いわば懇親会をこのジェンテ・ディ・シニストラは行ったわけです。

このようにオープンなスペースで自分たちの生活に密着した形で、また知らないことを知る機会が持てるのはとても有効なことだと思います。

皆それぞれの職業をこなし、更にこのような会を企画し、自分たちの住んでいるこの国がどういう状態なのかをみんなで考える。

日本でもこういう機会が持てると良かったな、とふと思います。今イタリアに住んでいて、日本に住んでいる現実が少し薄れています。イタリアから見る日本は少し遠くに感じてしまいます。
しかし、先日の2月12日の“女性の尊厳を訴えるデモ”はロンドンでも東京でもその現地に住むイタリア人は、集合してデモを行ったとか。イタリア人はそこまで自国に危機感を抱いている、ともいえますが、若者から老人まで、政治への参加率は日本人よりもかなり高いようにもみうけられます。

なんだか自分が一人で行き詰まっていたことが色あせました。だからといって私の問題が解決したわけではありませんが、目の前にある課題を一つひとつ、こなしていくしか道はない!と改めて勇気づけられたような気がします。色々な人と出会って話しをすることはその問題に直接関係がなくても、色々なヒントを与えてくれます。

私も微力ながら自分の出来ることを通してこの国にすんでいる一人として色々なことをわかっていきたいな、共有していきたいな、と改めて思った夜でした。

演奏を終えて外にでるとまんまるなお月様。ワォゥゥゥーーンな1日でした☆
by concordanze | 2011-02-19 04:21 | Vita quotidiana 生活

XML | ATOM

Powered by Excite Blog

会社概要
プライバシーポリシー
利用規約
個人情報保護
情報取得について
免責事項
ヘルプ