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カルドーニョ、フレスコ画に思いをよせて
昨日はヴィチェンツァにほど近い、カルドーニョという街のヴィッラ・カルドーニョで行われていた、坂田夫妻の100カ所目になるフレスコ画の完成パーティーを機に企画された日本文化推進イヴェントで、日本歌曲のコンサートを行いました。

ヴェネト州には多くのヴィッラ(邸宅)が数多く残っており、よくCDの録音に使ったり、コンサート会場になったりします。
ヴィッラ・カルドーニョもそういった豪奢な邸宅の一つで、1542年にカルドーニョ家の友人、アンドレア・パッラーディオという建築家により建設され、現在は世界ユネスコ遺産に指定されています。

坂田秀夫・由美子夫妻は長年このカルドーニョ市にお住まいで、多くのフレスコ画をあちらこちらに描いていらっしゃいます。カルドーニョ市内でも、夫妻の作品を目にすることが出来ます。
夫妻は昨年、ヴィチェンツァで行った私の日本歌曲のコンサートに足をお運びいただき、
コンサート後、お二人揃って「日本歌曲を聞くことが出来てとてもうれしかったよ。」と声をかけてくださり、秀夫さんが「日本語は心にしみるね。」とおっしゃっていたことを記憶しておりました。

今回、その坂田ご夫妻からお招きを受けて、この日本歌曲のコンサートをする運びになったのですが、そこに秀夫さんのお姿はありませんでした。
秀夫さんは、この記念すべき100カ所目となるフレスコ画を製作中にお亡くなりになったのです。
秀夫さん亡き後、いつも一緒に仕事をしていた由美子さんが、作品を完成させたそうです。

生前、秀夫さんが「100カ所目の作品の完成記念パーティーには、是非、日本文化の推進イヴェントを行いたいね。日本歌曲も入れよう、神谷さんを呼ぼう。」とおっしゃっていたそうです。

私が、由美子さんに思いを告げようと、由美子さんを前に言葉に詰まっていると、にっこり微笑んで「そういうことでね、ありがとう。」と、ぽんと私の肩をたたいて仕事に戻っていかれました。
その笑顔はとても素敵でした。


‥‥心を込めて歌うのみです。


ピンクの着物に身を包んだ由美子さんは、終止にこやかな微笑みをたたえ、会を進行していらっしゃいました。
カルドーニョ市の人々の由美子さんへの献身的な協力ぶりを見ていて、坂田夫妻のお人柄が浮かび上がってくるようでした。

秀夫さん、心からご冥福をお祈りいたします。
そして、イタリアで更に制作活動を続けていかれる由美子さんに、これから先も沢山の喜びが訪れますように…。

由美子さんは記念に銅版画と、今年ブランデーに漬けたジュッジョロ(ナツメの実)を下さいました。ほんわりと心が温かくなった一日でした。


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由美子さんの銅版画“賛美歌を奏でる天使たち〜天正の少年使節団の欧みやげの楽器〜”とナツメの実

…私がルネサンス音楽に携わっていることを意識して選んでくださったのだと思うと、本当にうれしいです。ありがとうございました。


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               ヴィッラ・カルドーニョ内の壁画。
当時のカルドーニョ家の人々をモデルとして、Giovanni Antonio Fasolo (1530-1572), Giovanni Battista Zelotti (1526-1578), Giulio Carpioni (1613-1679)による、演奏会のシーン等が描かれています。


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ピアノ伴奏は現在アジアーゴにお住まいの、飯島彩子さんにしていただきました。
ありがとうございました!
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by concordanze | 2010-10-25 20:45 | Resoconti 報告

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