クラウディオとマリーナが引っ越しをしました。
町中にずっと住んでいた彼らが選んだ家は、フェッラーラからアルジェンタ方面へ7キロ程離れた所にある郊外の家。
「まだ、色々散らかっているけど、ご飯食べにおいでよ。」というお誘いで、どんな家だろうとドキドキしながら向かった先は18世紀に建てられた邸宅の収納庫として使用されていたものを住居へ改築したという素敵なお家でした。
元収納庫と言っても、そのあまりの立派さにびっくりです。何代か前の家の主人はどこそこの伯爵夫人だったそうで‥…。なんといっても、広大で手入れの行き届いた庭に感嘆してしまいました。
あまりにも楽しくて、興奮しすぎてほとんど写真を撮るのを忘れました☆
大きな柳、その他、ひっそりと立つ、ずっしりとした木(何の木かは忘れてしまいました)、
所々に配置されているバラの棚、そして井戸(使用可)もバラで覆われています。
ライトアップされていてとても幻想的です。
みんなで庭を探検。気分は森を散歩しているようです。
「私達がいない時でも、庭に椅子を出しておくから、本を読みにおいでよ。」
なんて言われて、私達はすっかりその気に。
家の中も、とってもステキ!彼らの前に住んでいた人はとても良い趣味を持っていた方のようで、家の隅々まで心地よく過ごせるように修復され、しかも機能的!
うーん素晴らしい、本当に素敵な家を見つけたね、おめでとう!
広くて心地のいいリヴィングルームから庭の木を眺めながらの夕食、なんだかみんな興奮ぎみ、かなりのハイテンションで食べて、飲んで喋って‥…そういえば写真‥…と気がついたときには既にデザートワインを空けたあと…。
マクランのトルコラート、チーズともデザートともばっちりでした!
そしてみんなで音楽を聴きます。彼らは本当に音楽好きで、私達のコンサートもフェッラーラ周辺での場合は必ず聞きにきてくれます。
コンサートも開けそうな程広いリビングでジャズ、クラシック、民族音楽を聞きながら音楽談義をしつつ、正式な引っ越しパーティーの計画が進みます。彼らは私達のコンサートを盛り込みたい様子。
もちろん、喜んでやらせていただきます!
クラウディオが、「まだどこに置くか決めていないんだけど‥…ついてきて!」と私達をつれていった先にあったものは‥…1940年代の蓄音機。
レトロな音がたまりません。
おじいちゃん、お父さんと伝わって、彼のもとへ。大事に扱われてきたのだろうな‥…いとおしくなります。
有名なオペラ歌手、ティト・スキーパの歌う、とある映画のテーマソング“Vivereヴィーヴェレ”(生きよう!…歌詞の内容は、彼女と別れて新しい人生が始まる、ああ、自由だ…etc.)を聞きながらみんなで踊る!歌う!
ひとしきり歌って踊って、なんだか眠くなってきたね、と時計を見たらなんと午前1時…続きはまた今度、とさよならをしようと外に出ると空には満点の星‥…。
思わず息をのんで空を眺めます‥…。
「あれがカシオペア座で、あれが白鳥だっけ?次は星の観測パーティーをやろうよ。」
彼らの理想の家は、色々な人が気軽に集い、そしてみなが楽しくリラックスして過ごせる家。
忙しく働く彼らにとって、郊外に住む、という選択はとても大きな決断だったようです。
その選択は正しかったように感じます。なぜなら彼らの理想の家が現実となったから!