Espresso!えすぷれっそ!!
concordanz.exblog.jp
ブログトップ
<   2011年 06月 ( 12 )   > この月の画像一覧
Il corso di Franco フランコの本修復コースへ潜入!
土曜日、日曜日は友人フランコの開催した、本の修復講習会へ参加してきました。
色々な、修復にたずさわる技術をかいま見れて、また実際に試してみて、とても楽しかったです。

今回は主に、版画、本の修復についてのコースでした。この他にも製本、その他細かい専門技術についてのコース、製本技術を使って自分でノートを作ってみる、というコースもありますよ。

今回参加したコースでは、まずは西洋における紙の歴史についてお話をしてくれました。
西洋で古くから使用されていた紙、といえば羊皮紙です。
職人さんが一枚一枚羊の皮を削いで作っていました。
しかし、出版物は次第に増え、しかも1100年頃に流行した疫病で羊の数は激減し、
羊皮紙を入手するのは難しくなり、出版物も追いつかなくなります。
そこで東方から主に植物を原材料とする紙の製法がヨーロッパにも普及するようになるのです。
a0169172_21144546.jpg
                一枚の羊の皮から一枚の羊皮紙

現在でも、主に修復に使用する紙は“日本の和紙”と呼ばれ、和紙の製法により製造された、紙を構成する繊維が長い紙を主に使用しています。繊維の長い紙は、繊維の短い紙に比べ、長期の保存が可能で、紙の天敵である酸化も少ないのです。
残念ながら紙の使用率が上がるにつれて、どんどん紙を構成する植物繊維は、作業工程時間を短くするのに比例して、短くなっていったそうです。そのため、ルネサンス時代の本を修復するのより、現在の紙を修復することも多いそうです。

紙の修復方法にはフィレンツェ様式とローマ様式があるそうで、二つの様式の間には議論が耐えないのだとか…ふふふ。私達はフランコが修得したフィレンツェ様式を学びましたよ。
a0169172_21553395.jpg
        酸化の激しい本を前にどのような修復ができるかを語るフランコ。
a0169172_21562493.jpg
              実際に器具で紙の酸化度を計ってみました。
a0169172_21574762.jpg
      様々な種類の修復に使用する化学薬品、粉のり等。さながらお料理教室?
a0169172_21585765.jpg
     欠けてしまったページを和紙で補修中。まるで手際の良い手術を見ているようです。
a0169172_21594537.jpg
           ジャンルーカも本の分解に挑戦!珍しく(?)真剣!
a0169172_2205248.jpg
           ネズミにかじられた版画の修復にも挑戦しましたよ。

フランコの示すお手本を見ていると何とも手際良く簡単そうに次々と作業が進んでいくのに、実際に自分たちでやってみると…とほほ。職人さんの技術、そんなに簡単にはまねできません。
でも、ああ、自分で修復した!という、何とも言えない達成感が味わえます。
フランコはとっても教えるのが上手。彼の元には研修生がひっきりなしに訪れています。
次回の講習にも是非参加したいとおもいます。
[PR]
by concordanze | 2011-06-27 21:15 | Vita quotidiana 生活 | Comments(0)
突撃☆今日のお昼ご飯
今日も朝から太陽サンサンです。
夏になると生ハムとメロン、という組み合わせのお昼ご飯が増えるのですが、現在妊娠中の私は生ハム禁止令が出ているので食べられません…。
イタリアではメロンはとても安い果物です。芳香な香りを放つメロンは夏の食卓を元気に涼しくしてくれます。夏には欠かせない果物の一つです。
ジューシーなメロンとおいしい生ハムの組み合わせは、本当に幸せな気分にしてくれるのですが残念!

ということで、今日の昼食は、友達のヴァレリアが教えてくれた、スペック(薫製生ハム)のプルーン巻き、と水牛のモッツァレッラチーズ、トマトとティモのサラダにしてみました。

スペックのプルーン巻きはとっても簡単です。乾燥プルーンにレモンの皮を、香り付けとして少し入れて柔らかく煮たものをスペックで巻いて、耐熱皿に並べ、サルビア(セージ)を添えてオーブンで10分焼けば出来上がり!
セージの香りをしっかり味わいたい場合は、葉の四分の一程をプルーンと一緒に巻き込んでもおいしいですよ。
a0169172_21165349.jpg

プルーンの甘さとスペックの塩辛さ、そしてセージの香りが何ともおいしいハーモニー♪
プルーンを多めに煮て冷蔵庫で保存しておけば、急なお客さんが来た時のアンティパストとしても最適です。ワインも進みますよ♡
[PR]
by concordanze | 2011-06-22 22:05 | Vita quotidiana 生活 | Comments(2)
Legatoria e Restauro libri di Franco Antolini
Workshop sulla conservazione e restauro della carta e del libro.
25, 26 giugno 2011.

Presso il Laboratorio di Franco Antorini, via Aldighieri 29, Ferrara.

Per informazioni e prenotazioni rivolgersi a "Legatoria e Restauro libri di Franco Antolini"
Tel. 0532 240421
e-mail. francoantolini@libro.it
a0169172_17415933.jpg

a0169172_1742484.jpg



今週末25日(土)、26日(日)に私達の友人フランコの工房で紙、本の保存、修復方法についてのワークショップが開催されます。
興味のある方は是非!
コースに参加希望の方は事前予約が必要です。
Tel +39 0532 24 04 21, e-mail : francoantolini@libero.it にお問い合わせいただくか、このブログにご連絡ください。
[PR]
by concordanze | 2011-06-21 17:50 | Vita quotidiana 生活 | Comments(0)
ダンス・ダンス・ダンス!
カーザロメイ美術館での“マルゲリータ公爵夫人のダンス”、とても楽しいコンサートとなりました。
興味津々のお客さんでホールは熱気に溢れていました…
a0169172_18392143.jpg
  まずは手稿譜発見者、キャサリンさんが手稿譜についての説明をしてくださいました。
a0169172_18411154.jpg
       その後、バルバラさんとラウラによる解説付で振り付けを部分的に見て…。

最後は8人のダンサーが当時もこのような衣装を着ていたであろう、と予想をされる衣装をまとってダンスの全貌を華やかに、エレガントに踊ってくれました。優雅だな〜。

キャサリンさんは自分の発見した手稿譜の内容が、手稿譜から抜け出して、現実化したことにとても感激していらっしゃいました。

このダンスは公爵夫人を含む8人の貴婦人によって踊られたそうです。物語は妖精と羊飼いの恋の物語。そのため、貴婦人の半分は羊飼い役として、黒の衣装をまとい、男装をしていたそうです。そして妖精役の貴婦人は白い衣装に身を包んでいたそうです。
ということで、歌い手も妖精役の私は白い衣装を、羊飼い役のサンティーナは黒い衣装をまとっています。
衣装をまとったダンサーの横で歌っていると、まるでタイムスリップしたようです。ルネサンス時代の貴婦人はこのように詩、音楽、ダンスを楽しんでいたのですね。
a0169172_18554957.jpg

a0169172_18564640.jpg

[PR]
by concordanze | 2011-06-20 19:12 | Resoconti 報告 | Comments(0)
音楽三昧
ほとんどの学校は夏休み休暇に入り、夏休み、といった感じの土曜日でした。
午後は日曜日に行うコンサートのリハーサルに参加。たっぷりとルネサンスの音楽につかり、いい気分。
その後は、市役所の広場、お城前の広場でコンサートのはしごをしました。
イタリアの多くの都市では夏になると、街の広場で、映画鑑賞、コンサート、オペラ等が夏のフェスティバルとして多数繰り広げられます。ここフェッラーラでも“劇場と社会”と題されたフェスティバルが市役所の広場で“フェッラーラの星の下で”と題されたフェスティバルがお城の広場で開催されています。

まずは友達のクラリネット吹き、通称ナイモが参加しているグループ、トリオ・レハイムによるクレズマー音楽(東欧系ユダヤ民謡をルーツにもつ音楽ジャンル)を市役所広場で楽しみました。アコーディオン、ギター、クラリネットに独特の歌唱。彼らの音楽に合わせて、ダンスを踊っている人達も沢山いて、ノリノリの楽しい一時でした。
そしてその後はお隣のお城の広場へ移動して、シンフォニーオーケストラの鑑賞をしました。

近年、このお城広場で開催されている“フェッラーラの星の下で”フェスティバルは、時代の流れのせいか、ロック音楽を中心に展開していることが多いのですが、今年の幕開けは、なんと、トスカニーニ・オーケストラなのです!

お城にかかる、流れる雲を眺めながら、サムエル・バーバー、ジャッケス・イベルト、ブリテン等の音楽を堪能しているうちに夜は更けていきました。

たっぷり音楽を聴いて、友達とのおしゃべりも一段落し、すっかりお腹もすいたので、ガリバルディ道りにあるピッツェリア、“Orsucci オルスッチ”でトスカーナ風のピッツァとチェーチ(ひよこマメの粉を使用した少し厚めのクレープのような食べ物)でお腹を満たしました。
“トスカーナ風のピッツァ“とは、ピッツァ生地を丸形に流し入れて焼きあげたピッツァのことです。
このピッツェリーア、オルスッチは日本の有名なガイドブックにも載っていますよ。
店の女主人はジャンルーカの幼なじみなので、たまに出かけていっては近況を報告し合っています。
いついっても満足できるピッツェリアです。フェッラーラでも、おいしい、と評判のお店なのですよ。

ピッツェリーア・オルスッチ
Pizzeria Orsucci
Via Giuseppe Garibaldi, 76
44100 Ferrara
Tel 0532 205391

お店を入ってすぐはカウンター席、演奏会の前にさくっとピッツァを、という時にも便利です。ゆっくり食べたい場合はその奥にテーブル席もあります。比較的遅くまで開いているので演奏会後も間に合うことがあります。だいたい23時くらいまでは大丈夫です。

ああ、そして今日も太陽さんさんの暑い一日になりそう。本格的な夏到来!の模様です。
[PR]
by concordanze | 2011-06-19 18:49 | Vita quotidiana 生活 | Comments(0)
ポー川の夕暮れ
暑ーい一日でした。
ふと思い立って夕食前にポー川の堤へ行ってみることに。

街にも風が立っていた一日でしたが、川の近くに来るとさらに爽やかな風が吹き渡っています。
とっても心地よい風に吹かれながら夕暮れ時に染まるポー川の堤を少しお散歩。

堤からにょっきり生えたような鐘楼。川の向こうはヴェネト州です。
細くて背の高い鐘楼はヴェネト州の鐘楼の持つ特徴の一つです。
a0169172_22313327.jpg

川面もほのかにピンク色にゆったりと流れていきます。
草むらから色々な虫の鳴き声が響いていました。
a0169172_22323939.jpg

a0169172_2233331.jpg

今日の太陽に最後のご挨拶。
涼しい風にあたってすっかりお腹をすかせて家路へとついたのでした。
[PR]
by concordanze | 2011-06-17 05:42 | Vita quotidiana 生活 | Comments(0)
マルゲリータ公爵夫人のダンス、フェッラーラ
Domenica 19 Giugno, alle ore 18.00, a Casa Romei ci sarà un evento da non perdere: Laura Pedrielli e Silvia Rambaldi, assieme a Barbara Sparti e Kathryn Bosi, in collaborazione con il Rione S. Spirito presenteranno il frutto della loro ricerca intorno al manoscritto "Martel d'Amore, Balletto delle Dame di Ferrara, 1582".

Miho Kamiya e Santina Tomasello, soprani
Daniele Salvatore, flauti
Silvia Rambaldi, clavicembalo
Gruppo del Rione S. Spirito, danza
a0169172_17341164.jpg
               マルゲリータ・ゴンザーガ公爵夫人

6月19日(日) カーザロメイ美術館にて18時より、去年ウルビーノの国際音楽祭の折に行った、“マルゲリータ公爵夫人のダンス”公演を、このダンスが行われていたオリジナルの地、フェッラーラで再演します。

ルネサンス・ダンスのスペシャリストである、バルバラ・スパルティさんと、手稿譜 "Martel d'Amore”発見者のキャサリン・ブォーズィさんもいらっしゃって作品の解説をしてくださいます。

いつもフェッラーラのパリオで大活躍しているサント・スピリト団のかわいらしいバレリーナが優雅なダンスを披露してくれますよ。

神谷美穂、サンティーナ・トマゼッロ、ソプラノ
ダニエレ・サルヴァトーレ、リコーダー
シルヴィア・ランバルディ、クラヴィチェンバロ
サント・スピリト団、ダンス

この“公爵夫人のダンス”はリオーネ・トローザ・エブレーオによる振り付けと、使用されていた音楽に付随するグァリーニによるテストが残っているのみです。そのため、チェンバロ奏者、シルヴィア・ランバルディさんによって音楽が新しく作曲されました。

ダンスの振り付け師、リオーネ・トローザ・エブレーオの名前からも伺える通り、彼はユダヤ人です。この時代のダンスの先生にはどうやらユダヤ人が圧倒的に多かったそうですよ。

マルゲリータ公爵夫人はマントヴァ、ゴンザーカ家からやって来たアルフォンソ2世の三度目の妻。
彼女の輿入れに付き添った御付きの貴婦人、ラウラ・ペペラーラは、フェッラーラの誇るルネサンス女性グループ“コンチェルト・デッレ・ダーメ”の中心的存在です。マルゲリータ公爵夫人を中心にエステ家のルネサンス文化はダンス、音楽ともに最高潮を迎えます。
この後、世継ぎを得ることのできなかったアルフォンソ2世は彼のいとこチェーザレをエステ家公爵として教皇に認めてもらおうとするのですが、その願いかなわず、エステ家は教皇庁に領地を吸収されてしまうのですが‥…。
最後のエステ家が華やかだった時代の、マルゲリータ公爵夫人自らも参加していたダンス、そしてきっと“コンチェルト・デッレ・ダーメ”も演奏に参加していたかもしれいない音楽。手稿譜、“マルゲリータ公爵夫人のダンス”、想像がふくらみます!
[PR]
by concordanze | 2011-06-14 21:08 | Concerti-Spettacoli | Comments(0)
Referendum 2
referendum 国民投票の結果が出ました。
投票総数は有権者の約57%、国民投票の有効権は、有権者の50%+1票が得られた場合、とされているので、この時点で国民投票の結果は有効です。
そして全ての争点、4点の国家憲法からの取り除きが確定となりました!
内わけとしては、全ての争点が94〜95%で Sì(ベルルスコーニ政権の打ち出した憲法を国家憲法より取り除く)、約4%〜5%が No (ベルルスコーニ政権の打ち出した憲法に賛成、国家憲法に残す)という、圧倒的な結果に。この結果を受けて、水は公共による経営が約束され、原発はその開発を永久にストップ、首相を始め政治の主要ポストに就いている官僚も一般市民と同じように裁判を受ける義務に強いられる、ということが決定しました。
今宵はイタリア中で、この国の改善、改革を望む人々が勝利を祝っています。

今回の国民投票は直接的に政局を変える意味合いはありませんが、ベルルスコーニ首相政権に大打撃を与えたことは事実です。今後彼の政党がどのように出るか、目が離せません。

そして、イタリアが、今後どのように危険ではないエネルギー開発に取り組んでいくのか、どのような国策を立てるのか大注目です。

今回の原発開発反対派圧勝の陰には、日本で起こった3月11日の事件が無関係ではありません。
この事件をきっかけに、イタリアでも多くの人々が原子力発電について真剣に考え始めました。

日本は今後、どのように原発と、いや、エネルギー問題とつきあっていくのでしょうか?
まだまだ3月11日の震災の傷跡深い現状況では、なかなか色々なことが決められないかもしれません。
ドイツが40年以内に原発によるエネルギーを0にすると宣言したこと、イタリア人が市民の力で自国に原発を作らないと決めたこと、これらの宣言が日本でどのような意味合いを持つのでしょうか?
イタリアは、自国で何らかのエネルギー対策を練らない限り、フランスから高い原発によるエネルギーを買い続けることになります。どんなエネルギーを使うか、のみではなく、私達がどのようにエネルギーを使うか、も大切な課題ですよね。

今回の国民投票は先にも述べたように、政局変換に関しての投票、というよりは、より住みやすい国づくりを目指して、国民一人一人が考え、投票した、という意味合いがとても強く、私はこの点に、イタリア人が水、原発の問題は大きく未来を変える決定である、と捉えている感を受けました。
これらの重要問題をぞんざいに扱って来たベルルスコーニ首相は、勿論、強い風当たりを受けることになるでしょう。ま、彼の場合はそれだけではなく、色々と首相としてそぐわないことを、あまりある程おかしてきたので、単に政策を誤った、では済まされませんが…。

国が変わっていくことは国のリーダーが変わることだけではありません、国民一人一人が意識を持って変わることも重要です。

日本は今後どのように変わっていくのでしょうか。3月11日以前と以後では日本国民の意識も随分と変わったと思います。私自身も随分と物の見方が変わったような、表面的には何も変わっていないけれど、いつも心にある思い、というものが存在します。

私達の次の世代の人々が安心して住める地球を守るために…。

今日の気分は何となくヴァイルの September songs。先週から結構ぐずついた天気が続いていて涼しかったせいかしら…?
September songs
[PR]
by concordanze | 2011-06-14 06:30 | Vita quotidiana 生活 | Comments(2)
Referendum
イタリアでは6月12日、13日に国民投票(referendum)があります。
今回の国民投票は、非常に重要な国の今後を決定する問題が取り上げられ、イタリア中で様々なプロパガンダが繰り広げられています。
イタリアでは1946年、6月2日に行われた“イタリアが王国を継続するか、共和国になるか”を決定する国民投票を皮切りに、しょっちゅう(?)国民投票をしています。離婚を法的に認めるか、中絶を認めるか、等も国民投票で決定されました。

今回は4つの問題についての国民投票が行われます。
既に国法として組み込まれている4っつの法を国法から取り除くかどうか…平たく言えば以下の4点が今回の争点です。
その内2つは、現在認められている水の民営管理を完全に公共管理下に置くかどうか。
3っつ目は国法で認められているイタリアでの原子力発電建設推進を取り除くかどうか。
そして4っつ目は、首相を始め、政府の要職に就いている者は、その在職中は罪に問われても、裁判を免れることができる(?!)、という法律を取り除くかどうか、というもの。

国は公有財産である、生物が生きていく上でかかせない、“水”の管理をあまりにもずさんに行っているので各地で、“安全な水”の危機がささやかれているのも事実です。
イタリアの公共施設による水の管理は、県によりますが、施設の老朽化、ずさんな水質検査、等あまり良い状態とは言えないのです。
ベルルスコーニ政権では、水を民営化することを推進すれば、投資も進み、レベルの高い水質管理が可能になる、と言うのですが、そうそう、簡単にいくものではありません。

この国では残念ながら“民営化”は“私有化”を意味する場合がほとんどで、実際民営化にシフトされたとしても、レベルの高い水質管理は望み薄なのが現状です。実際に一部の県では、既に水が民営化されているのですが、破格な水道水の値上がりに比例しない劣悪な水質管理状態、などあまりいい話しは聞こえてきません。

生きていくのに必要不可欠な水は、国民誰もが、安心して使用できるのが当然の権利。国はそれを国民に保証しなくてはいけません。利益を求める対象外であるべきです。勿論、民営化してうまくいく場合もあるのでしょうが、今のイタリアの“政治ゲーム”に見られるモラルの低さを見ている限りでは、“水は国民誰もが平等に安心して手に入れられる権利がある”と言う状態を法律的に認めておいた方が、今のイタリアではいいのではないかな、と私は思います。国が国民に示すべき責任を、安易に民営団体に丸投げするより、きちんと水の管理に投資する姿勢を見せて貰いたい、と思います。

水は大切なエネルギー資源です。今は石油を巡り戦争が起きますが、近い将来、水を巡って戦争が起きる時代が来るのではないか‥…とも懸念されます。
大切な資源をみんなで大切に共有していく、という意識を育てていくのも大事なことではないでしょうか。

フェッラーラの政治グループ“ジェンテ ディ シニストラ”もナポリ大学からアルベルト・ルカレッリ氏を招いてドゥオーモ広場で「水は平等にみんなのものである」というテーマで講演を行いました。
a0169172_20181656.jpg
                 アルベルト・ルカレッリ氏

そして原子力発電所建設に関する問題。丁度、イタリアでこのテーマについての国民投票が行われると発表された時期に日本での今回の悲劇が起こりました。
ドイツはすぐに将来的に原子力発電を全て停止することを宣言しました。それにひきかえ、イタリアは、“我々は最新の機器を建設するから問題ない”と言い放ったのでした‥…。
イタリアは現在自国でのエネルギー生産に加え、フランス等の近隣諸国から電力を購入しています。確かに年々増す消費エネルギー問題、石油問題も深刻化する中、新エネルギーの開発問題は、必須課題です。
イタリアは20年前に既に原子力発電所はイタリア国内に建設しない、と、やはり国民投票で決めたにも関わらず、ここに来て、ベルルスコーニ政権は、また国のプロジェクトに組み込むことを考えているのです。そこには国益を求める、というよりは利益を求める政治、経済ゲームが色濃く見られます。

イタリアが20年前に決定した国民投票の結果を反映して、近年、原子力に替わる危険のない新エネルギーの開発に力を注いで来たか、と言ったら否、です。
しかし、この国は日本と同じ、地震多発地帯でもあります。先のアークイラで起こった地震も脳裏にあるうちに、福島の状況を目の前にしながら、なぜ、新エネルギーの開発に力を注ぐようにシフトしないのか、省エネルギー対策をしないのか、と歯がゆく思います。
本当に、未だ人間の力では完全にコントロールのできない原子力に私達はどうしても頼らなければ生きていけないのでしょうか?
この問題は私達の世代のみの問題ではありません、何世代も何世代も後の人類にも影響する大問題です。
a0169172_2033501.jpg
          みんなが安心して生きていける地球であってもらいたい。

増加する人口、消費社会の拡大、発展する科学‥…私達がたどっている道のりには何が待っているのでしょう?現代の快適な生活、とはいったいなんなのだろう?好きな物が24時間買えること?暑い時にはいつでも冷蔵庫のようにクーラーを効かせること?街が24時間明るいこと?そのために高い代金と危険を払い“便利”を買うことが我々の“進化”、“幸せ”なのでしょうか?
科学の発展を、ルーティーンに陥った消費社会から切り離して考えることも、今までとは違う形の経済拡大を探ることも、大きなエネルギー問題につながるのでは?私自身もじっくりと取り組んでいきたい問題です。

そして、4つ目の問題。これがベルルスコーニ首相の最大の感心事なのですが、“首相をはじめ、政府の要職に就いている者は、その在職中は罪に問われても、裁判を免れることができる”事を認めるかどうか‥‥。

なぜ、国の要職に就いている者のみが、法に問われることをしてもその罪を逃れることができるのでしょうか?法は全ての国民にとって平等であるべきでしょう。
実際に、現在いくつもの裁判に追われているベルルスコーニ首相は、自分の身を守るためにこの法を是非にも国法として在職中に確定しておきたいのです…自分勝手にも程がある、というものです。
彼の辞書にはまるで“モラル”という言葉が無いようです。
緊急を要する他の国の重要問題をそっちのけで、この法を閣議に通すために画策している彼の様子は、本当にこの国は立憲国なのかと目を疑いました。

国民投票は有権者の投票率が50%+1投票に達しないとその効力が認められません。ベルルスコーニ首相は国民に「今回の国民投票は、実はもうしなくても大丈夫なのだよ。原子力発電問題は今回の国民投票から外すから。」的なことを自分の所有するメディア(国営テレビ、新聞)等を通じて臭わせ、有権者が国民投票に行く気を逸らそうとまでしました。
本当にあきれる行為です。

ぜひともイタリア国民が今回の国民投票の重要性を理解し、一人でも多くの人が国民投票に出かけることを祈るのみです!
[PR]
by concordanze | 2011-06-05 21:23 | Vita quotidiana 生活 | Comments(2)
ガレアッツァ城での一夜
ガレアッツァ城でコンサートをしてきました。素敵な夜でした。
人々が思い思いにワイングラスを傾けながらのんびりと語らい、おいしいお食事をつまみながら、
音楽を聴き、素敵な庭を散歩し、蛍を眺める…。
a0169172_18351515.jpg
             夜の帳が降りたら…パーティーの開始です。
a0169172_18363538.jpg
                 お城の一室からの景色。

暗くなってからはコンサートをするお部屋以外は間接照明(すべてろうそく!)だったので雰囲気はとても良かったのですが、私のシンプル・カメラでは撮影は無理でした…残念!
かわいらしく飾られたお料理の写真も撮りたかったのですが。

コンサートは、とってもノリのいいお客さん達で、多いに盛り上げていただきました。

私達はコンサート後、色々とつまんでいたにも関わらず、とてもお腹がすいたので、お城のキッチンでトリュフのスパゲッティを作ってもらって遅い夜食をいただきました。
その後、なんとも居心地がいいので、お城の一室でおしゃべりをしながら、ゆっくりと夜更かしをしてしまいました。
このガレアッツァのお城、フェッラーラから車で40分程、田舎道を行ったところにぽつんと立っています。なんとも魅力的な場所でしたよ。
B&B(ベッド&ブレックファースト、朝食付の部屋)も経営しています。経営者はアメリカ人のクラークさんです。英語もオッケーです。
a0169172_18505011.jpg
               B&Bとして使用されているお部屋部分。

お庭にはヤギもいたりして…私達のコンサートでお披露目、となった日本庭園は、和紙を使用したランプで飾られていて、とても幻想的でした。
興味のある方は是非、ホームページを訪れてみてください。英語とイタリア語です。
Rosanova al Castello di Galeazza
[PR]
by concordanze | 2011-06-05 19:10 | Resoconti 報告 | Comments(0)

   
XML | ATOM

Powered by Excite Blog

個人情報保護
情報取得について
免責事項