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ザンパ、もの思ふ秋。
フェッラーラは秋の匂いが深まってきております。
みなさんお元気ですか?
ヴァカンス中にブロックされていた仕事等が一気に動き出し、なんだか慌ただしいような、慌ただしくないような…毎日があっという間に過ぎていってしまいます。

イタリアでは新学期も始まり、フェッラーラの街も学生で活気に溢れています。
フェッラーラは古くから大学の街としても知られています。大学は1391年創立です。
長い歴史があるのですね。「地動説」で有名なコペルニクスはフェッラーラ大学でも学んだのですよ。

今現在は、特に建築科、法律科は質の良い授業を提供するという定評があり、多くの学生がイタリア全土からやってきます。以前知り合った学生達は、「フェッラーラの大学では、教授とじっくり対話をする時間が持てたり、ゆったりと勉強できるから良い。」等と言っていました。

おとなり、ボローニャの大学は、ヨーロッパ最古の大学で、現在でも大勢の学生が登録をする、イタリアでも2番目に大きな大学といわれています。
ボローニャ大学の学生は、「もう、教務で手続きするのなんて、大変なんだよ。1時間くらい列に並ばなきゃいけないし、いつもどこも人で溢れていて…。」
ふむ、なるほど。そのような状況に比べると、フェッラーラの大学は随分とのんびり、ゆとりのあるように見えます。勉強する「環境」もとても重要な要素ですものね。

ふふ、まあ、自分が大学を選んだ時に「環境」を考えて選んだか、と言われると、「入ってからわかったこと」でしたけど‥…。
私の通っていた東京芸術大学は上野公園のすぐ近く。演奏会場、美術館、博物館、動物園、そして古い町並み残る谷中等に近く、勉強以外でも随分と大学の周りをうろうろとしたものです。
上野公園の四季は美しく、駅から大学へ行くために横切る、公園を歩く道はとても楽しいお散歩でした。

しかし、ボローニャも、フェッラーラも、そして多くの歴史あるイタリアの街は、大学の入っている建物、音楽院の開設されている建物が、とても由緒ある「元なんとか公爵の邸宅」とか「なんとか公爵夫人の邸宅」等というのが多く,講義、レッスンをする場所が500年前のフレスコ画が残っていたり、600年前の天井を修復したものが授業中に眺められたりと、なかなか贅沢です。

私がイタリアで通ったヴェローナの音楽院は、古楽科がボッジャン邸宅、通称“ボッジャンの家”と呼ばれているところに開設されていました。このボッジャンの家、1930年代のヴェローナでは活発なサロンとして良く知られていました。ボッジャン家には当時活躍していた音楽家、Andrés Segovia、 Arturo Benedetti Michelangeli、等が通っていたようです。
この邸宅の女主人、カルラ・ボッジャンは彼女の死後、この邸宅を文化交流、教育のために使用することを条件に市へ寄付しました。
このように、芸術への熱い思いがこもった場所で勉強できることは、本当に素晴らしいことですよね。

今、イタリアは教育への財源を大幅にカットしたために、教育機関はかなり厳しい、いえ、深刻な状況となっています。…この問題に関してはとてもとても、書き出したら止まらなくなるのでここでは控えますが、本当に、目先の財源確保だけではなく、10年後、20年後のイタリアのことを考えた決断をしてほしいものです。

しかし、新入生の学生が、引っ越しのためか、大きなカバンを抱えて移動するのを見と、
わたしまでワクワクしてしまいます。
いろいろな新しい体験が待っていることでしょう。


静かな夕暮れ、猫ももの思いにふけるのにょ。
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              秋の夕、きみはさんまの味を知らない‥…


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                「?」…あ、気がついた。
by concordanze | 2010-09-21 20:09 | Zampa!ザンパ!

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